台風21号は時間が立つほどに被害の大きさがはっきりとしてきたが、台風が過ぎ去った直後の街のようすから既に惨事であることははっきりとしていた。
そんな大阪の惨事を書かないわけにはいかないであろう。
今回の台風21号は大きな台風強い台風だと上陸する前から天気予報が告げていた。
だが私もだが、大方の人たちはけっこう速度が速い台風なので「まぁ大丈夫だろう、すぐに過ぎ去ってしまうのではないか」と考えていたのではないだろうか。
だから私は朝晴れていたので傘も持たずに出社してしまったくらいである。
完全にボケている、台風を危険視していない安全ボケである。
過去に何度も経験した台風から判断して動いているだけの、自分でセルフジャッジして安全だと思いこんでいるそこらの老人とまったく同じ行動をしている。
そんな自分が悔しくてとても恥ずかしい!!!!今はそんな思いでいっぱいだ。
今回の台風は確かに弾丸のように過ぎていった。
昼過ぎから風雨が強まり夕暮れ前には穏やかになる。
だが台風が牙を剥いたほんの1~2時間のこと、強烈な風が大阪を吹き抜けたのである。
大阪での最大風速は47.4メートル!!神風のような突風が吹き荒れた。
大阪で45メートル以上の風が吹いたのは実に56年ぶりなのだそうである。
前回は1961年!!私は生まれていないからその当時を知らない。
だから私の歴史の中で間違いなく最強の台風だと言えるであろう。
台風が通り過ぎた夕方、奈良の会社から大阪の自宅に車を走らせると被害の大きさに驚愕した。
最初は山道に木の枝や舞い散った葉が道路を埋め尽くしているのを見て「道路から草が生えてる!!」なんて気楽に笑っていた。
山を越えて大阪に入ると目に入ったのがファミレス『シャロン』。
ポールに立てられた巨大看板が根本からポッキリと折れているではないか。
大人が抱きかかえるほどの経があるポールが折れているのである。
驚きで目が離せなかった。
その後も車が大阪市内に近づくにつれてより被害を多く見るようになった。
看板が落ちていたり、停電で信号が消えていたり、道路に何か分からないゴミ??が散乱していたり、いつもとは全く違う様相に戸惑いつつ帰宅したものである。
我が家の周りでもたくさんの被害があった。
ちゃんぽんで有名なリンガーハットは目印の赤いトンガリ屋根が特長だが、その赤い屋根部分がぽっかり取れている。赤屋根だけが歩道に落ちているである。
《リンガーハットの赤い屋根》
さらに地元の神社。
なんと木が倒れている。
それほど大きくない都会の神社であるが、その中でかなり太く成長した木が倒れていたのである。
成木が倒れるなんて、そんな台風がこの日本に来るなんて、私の地元が被害にあうなんて…。
どれも夢物語のようであるが事実として受け止めないといけない…。
私の家自体も被災した。
我が家を南側からチェックした時に屋根の一部が剥がれとんでいることに気付いた。
我が家の屋根のへきには金属の補強部材が使われている、トタンだろうか?
材質は分からないがその金属が剥がされされてなくなっているのである。
一部は剥がされずに付いたまま浮き上がった状態になって残っている。
金属部材は強風に煽られて吹き飛ばされていったのであろう。
台風が直撃しているころ、我が家にはうちの嫁はひとりで自宅待機していたがあまりの強風に怖くて雨戸が閉まる部屋に閉じこもって震えていた。
台風21号はまさに恐怖を感じるほどの弾丸台風だったのである。
私は人生は『人間万事塞翁が馬』と思っている。
悪いことは続かないし、また逆に良いことも続かない。
悪いことがあった次には必ずそれと同等くらいの良いことが訪れてくると信じている。
大切なのは起こったことに一喜一憂するのではなく、常に前向きに明るく生きていくことであろう。
次は良いこと”善”がくる番ですよ!