mac-3's blog

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宮口幸治さんの『ケーキの切れない非行少年たち』を読んだ感想です。

 

 

まさにイッキ読みでした。

今日は、宮口幸治さんが書かれた『ケーキの切れない非行少年たち』を読みました。

 

『ケーキの切れない非行少年たち』は今話題のベストセラー本です。

私が買おうと決めた先週(9/22の週)時点では、アマゾンとか楽天とかのネットショップでどこも在庫切れ状態。売り切れで入荷待ちでした。

 

ネット書店で一番入荷が早そうだったアマゾンで注文していた本が予定よりもちょっとだけ早く手元に届いたので日曜日に読み始めると、そこからイッキ読みです。

 

本の分量が適量なだけでなく、読みやすいですし、しかも内容がとても考えさせられる内容でした。

 

『ケーキの切れない非行少年たち』はどんな本かといえば、著者の経験から認知力が弱くて「境界知能」の人々に焦点をあてた話です。

 

非行少年たちが入院している少年院には、認知力が弱くて「ケーキを3等分することが出来ない」、そんな非行少年たちが大勢いたそうです。

 

この問題が根深いのは犯罪を犯した少年たちだけの問題ではないということ。

 

日本では同じように認知力が弱くて「ケーキを3等分することが出来ない」、「境界知能」と言える人々が人工の10数パーセントはいると言える現実があるそうです。

 

この本では著者の経験をもとにして、「境界知能」の人たちが学校や社会で困らないように導く方法までが書かれています。

 

ある意味、私にとっては衝撃的な内容の本でした。

 

1950年代の定義に照らし合わせれば、現在の日本で人工の16%が知的障害者に該当することになることもそうです。

 

「境界知能」の人たちは公的に障害を持っているわけではないので世の中からの支援がほぼありません。

 

仕事を転々とするか、続かないか、引きこもったり問題に巻き込まれたり…しているのかもしれません。

病気でもないので医者には相手にされないでしょうし…。

 

もしこれら「境界知能」の人々が障害者と定義される世の中であれば保護されるべき人たちであるハズですが、今の社会では「境界知能」の人々が逆に被害者にならずに犯罪者となっているのが現実だそうです。

 

これら犯罪者を納税者に変えることが出来たならどれだけ世の中がよくなるでしょう。

それが出来るとしたらやっぱり学校教育でしょうか。

 

学校教育が知識を教える知育だけでなく、社会に適合出来る認識力を持たせる別のカリキュラムを「境界知能」の人々に出来たなら、犯罪者を納税者に変えることが可能だと思います。

 

「境界知能」の人たちを助ける = 社会を良くすることにつながりますから是非チャレンジしてもらいたいと感じた本でした。