子どもの頃に銭湯で恥ずかしい体験をしていた。
子供のころは家族でアパートに住んでいた。
木造2階建て、風呂なしでトイレは共同タイプのアパートである。
アパートには風呂がないからいつも風呂は銭湯にいっていた。
当時は内風呂がまだまだ普及しておらず、家に風呂のない家庭の人たちはこぞって銭湯の風呂に入りにいった。
銭湯はたくさんの人たちが集まる社交場でもあった。
夏は甲子園の話題。『誰それさんの親戚の子が甲子園出場しているんだって!』なんて銭湯から話題が広まることあったと思う。
少年時代の私も銭湯でちょくちょく友達と一緒になって騒いだものである。
たまに友達と待ち合わせをして銭湯に行くこともあった。
水風呂なんかは我々子供にとって、格好の遊び場であった。
もちろん水風呂は水なので冷たい…。
でも水の冷たさなんて少年たちには関係ない!
利用者が他の湯船と比べて少ない水風呂は、小さなプールかと間違うくらい毎日少年たちの声で溢れていた。
少年時代にもエピソードはあるが、私がもっと小さな幼少の頃には女風呂にも連れられて入っていた記憶がある。
母親に連れられて風呂にいくと必ず女風呂であった。女性が女風呂に入るのは当たり前の話である。
そんな幼少期、私はなぜか銭湯にいくとおしっこがしたくなっていた。
普通のひとは銭湯のトイレを借りておしっこする、おしっこした後に入浴だと思うのだが私は違った。
なぜだか理由は分からないのだが、いっとき銭湯でおしっこしたくなった時には風呂場でおしっこをするものだと覚えていた。
どうしてやり始めたのか分からない。
ちょっとしたいたずらで誰かに教えられたのかもしれない。
兄たちと男湯入った時、風呂場でする分にはいたずらっ子ばかりの中では誰からも苦
情は聞こえなかった。
だが母親と女湯に入ったとき、風呂場でおもむろにしょんべんしたときは烈火のごとく
怒られた。
『あんた何しとるんよ!!』
もうおしっこをちびりそうになるくらい…恐怖でした。…おしっこしながらでしたが(笑)
その時以降は銭湯の風呂場でおしっこをするクセ(?)は治った。
というか、怒られて初めて恥ずかしいことしてるんだと分かった。
人間は怒られたり、教えられたりしないと分からないし理解しない生き物。
もし間違っていたとしても、誰もが自分の行いは正しい!!間違っていないと思って生
きている。
でも「それって私だけ!?」ってことあると思う。
周りとズレていたらそれとなく修正してあげよう。そういう人は結構大切だと思う。