『空の青さを知る人よ』は、暖かな涙がこぼれた映画でした。
最近ちょっと涙もろくなってきた私が選んだ映画、それは『空の青さを知る人よ』でした。
人って年齢を重ねると涙もろくなりましよね。
ちょっとしたこと感動したり、もらい泣きをしてしまったり。
お話が自分の中で膨らんでしまって泣かずにいられない…そんなことまであります。
昨日公開されたアニメ映画『空の青さを知る人よ』を観たらやっぱり泣いてしまいました。
映画を観て涙が出たその時は、素直に涙が出た自分に「よしよし」してやりたくなった。単純に嬉しかったです。
映画『空の青さを知る人よ』はどこに感情移入して観るかで映画の捉え方が違うかもしれません。
17歳の”あおい”目線で観た場合と31歳の”あかね”目線で観た場合、そして”しんの”、あるいは”みちんこ”目線。
誰かがしあわせになれないかもしれない物語です。
それは、どれがいいとか悪いとか、どれが正解とかは存在しない映画だと思います。
前知識なしの初見でこの映画を観た私が一番に応援したのはあかねさんでした。
18歳で両親を亡くして幼い妹とふたり取り残されて、妹を育てる。
しんのと約束していた『高校を卒業したら一緒に東京に出る』ことを諦めて地元に残り妹とふたり暮らしている。
映画を観てストーリーが分かったあたりから、もう「この娘をしあわせにする映画であってくれ!」と心の中で叫んでいました。
たぶんもっと話を掘り下げれば、小説とかで書き下ろしたら、どろどろとした部分とか目を逸らしたくなる話が出てくると思います。
そりゃ高校生だった頃から13年後なのですから、何もない訳ではないはずです。
選択が違えば、もしかしたらメインストーリーだったかも知れない…その人だけが知っているサイドストーリーってどんな大人にも、誰でもが持っていると私は思います。
その結果は…映画のエンドロールを観てください。
この映画にはいろんなメッセージが込められています。
一番大切なメッセージは、
『井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さを知る人よ』
映画タイトルになっている「空の青さを知る人よ」でしょう。
狭い世界で生きていると世界の広さを知らないし憧れもする。でも狭い世界だからこそ空の青さを知ることが出来るんだよ。
簡単に言えばそんなことでしょうか。
音楽が好きで東京に出たが売れないミュージシャンの”しんの”。
その彼が13年ぶりに地元に戻ってきて、かつての恋人や友人、そして13年前の自分に会い封印を解いてふたたび前を向いて歩みだす。
これは彼に向けたことばだったのかもしれません。
暖かい涙がこぼれる映画でした。
※映画を観るとクリアファイルがもらえます!