借りパクされました。
絶対忘れません!
もうずいぶんと前の話ですが、借りパクされました。
それはわたしが20歳くらいの頃の話です。
その当時、毎年高校のクラスメイトと同窓会を開催していました。
私は懐かしい顔を見るのが好きな人でしたから、同窓会には毎年参加をしていました。
同窓会っていいですよね。
学生の頃にはあまり話したことない人とも、同じクラスだったと言うだけで親近感が持てるのですから。
最近はどうとか、俺の会社はこうだとか。
鍋なんかを皆んなで突きながら話が尽きることがありません。
若輩で社会に出ると周りに働く人は年上ばかり。
普段がそんな環境から同窓会に参加をすると、そこは同い年で同じ学校出身者ばかり。
当時はあまり話をしていなくても、同じクラスの人ってだけで仲間です。
和気あいあいとした和やかな同窓会を堪能しました。
盛り上がった同士会が終わって、そのまま帰るにはちょっと寂しい感じ……分かりますよね。
たぶん周りの皆も同じ思いだったのでしょう。
誰からともなく「2次会に行こう!」と声が上がりました。
居酒屋、カラオケ、スナック、バー……etc
あの当時は2次会と言えば決まってカラオケでした。
たしか飲んで歌えるお店に大量のクラスメイトで乱入したような記憶があります。
2次会でわたしの隣には大◯くんが座りました。
大◯くんは高校卒業後に就職はせずにフリーターで喫茶店で働いていました。
高校卒業後、そのバイト先で一度会ってから大◯くんと会うのは2度目です。
普段は会っていないクラスメイト。
だから2次会のその時には結構色々な話をしたものです。
卒業後の話とか、女性の話とか。
会わない人との会話は尽きることがなかったと思います。
でもね、2次会の会計をする時に信じられないことが起こりました。
2次会はひとり4千円か5千円くらいだったと思います。
財布からお金を出していると私に向かって大◯くんが、「悪いお金ないねん、今度会った時に返すからお金を貸して!」と言ったのです。
「なに!?この子何を言っているの?」って思いますよね。
お金がない……
一体なにを考えているのか、お金がないのに2次会について来たってことでしょうか。
お金がなくても2次会の飲食が出来ると思っていた……そんなことはないですよね。
私は理解が出来ませんでした。
わたしはその時にはっきりと感じました、次なんてないことに。
だって数年ぶりに再会したクラスメイトです。
個人的に会うほどの親しさもなかったですから。
大◯くんの借りパクする気配を感じながらも「財布の中にあるお金をぜんぶ出せや!」と、手持ちのお金をすべて出させて足りない分だけを私が面倒みました。
”借りパク”する気配って分かるものです。
あの時ほど濃厚な借りパクの気配を感じたことはありません。
彼はその後、同窓会にも顔を出さなくなって一度も再会することがありません。
結局、借りパクをされたままお金は帰ってきませんでした。
30年以上前のことなので時効かも。
でも借りパクをされた方はずっと覚えているのですよ、大◯くん!